環境パートナーシップエコサロン

持続可能な社会に向けた
「環境教育・環境学習推進法」をつくろう
講師:藤村 コノヱ
平成15年2月21日

 2月21日、第10回エコサロンが千葉市民活動センターで開かれ、25名が出席。講師はNPO法人環境文明21専務理事藤村コノヱさん。環境文明21が提案した環境教育・環境学習推進法の骨子案とその後の展開について、自己紹介を交えて話され、その後質疑と意見交換を行った。

講師 藤村コノヱさんの紹介
 藤村コノヱさんは、なんと千葉大の卒業生で、卒業後、大分で小学校の教諭をされた後、上京、環境庁で臨時職員をしたことがきっかけで、環境関連の仕事をするようになった。ちょうど地球温暖化やごみ問題が騒がれ始めたころで、「いらないものは買わない」とか「無駄な電気を使わない」などが環境対策で、生きていくうえでの当たり前のことがきちんとできなくなっていると感じた。このことは子供の問題や教育問題と同じで、環境と教育をつなぐようなことをしたいと環境教育・学習を始め、以来環境教育のプログラム作りや人材養成講座などにかかわってきた。
加藤三郎氏が環境庁を早期退職し、環境文明21の前身「21世紀の環境と文明を考える会」を立ち上げ、NGOの立場で持続可能な社会作りを目指して活動を一緒に始めた。加藤氏は持続可能な社会を環境の面から捉えているのに対し、藤村さんは人間の心や社会的な面で人が人としてちゃんと生きていける社会が持続可能な社会と捉えている

なぜ、環境教育推進法を提案したか
 環境基本法で持続可能な社会実現に向けた環境教育の自発的な発展が推進され、各地で環境教育・学習に取り組む行政担当者や教師、企業、市民団体が誕生しているが、国や自治体、学校などで組織的な環境学習はされていない、また、実施されている環境教育の多くは知識伝達や観察で終わって、持続可能な社会に結びつく明確な視点がない、法律がないと関心のあるなしで平等に学ぶ機会が保証されないなどから、法制化できちんとした枠組みを作ることが必要だと思い、環境文明21では2002年5月に持続可能な社会を目指す環境教育・環境学習の推進法の提案をした。

骨子案の内容、特色
1.環境教育・学習は環境問題の状況を日常生活や社会システムのあり方と関連付け、持続可能な社会の構築に向けて自ら選択・行動することができるように段階的に学習すること
2.国および地方自治体が「環境教育・環境学習推進」5カ年計画」を策定し、必要な組織の整備、調査研究、モデルの開発、人材育成、市町村・NPOへの支援などを行う。
3.学校、地域社会、企業・事業所について、具体的な環境教育等の実施に関する基準を設定し、責任ある取組を求める。
4.人材の育成・確保のために、すでに環境教育を実施している民間団体との連携を強化して「環境教育推進員」の設置や「環境教育の専門教員」の養成を行う。
5.環境教育の進捗状況にあわせて、5年以内に見直しをする

提案後の動き
 法律の成立に向けては、この問題に関心を寄せる多くの方々と連携し、社会を動かすパワーへとつなげていく必要があるとの観点から、骨子案のとりまとめが一段落したことを機に、2002年9月、「環境教育・環境学習推進法をつくろう!推進協議会」(会長:愛知和男氏(元環境庁長官)、事務局:環境文明21)を立ち上げ、メールマガジンやシンポジウム、ワークショップなどを展開して、骨子案の広報、拡充を図っている。04年度には助成金を得て、全国4箇所でシンポジウムを開く予定。また、議員立法を目指して議員への働きかけを行い、02年11月には与党3党に「環境教育推進に関する小委員会」が発足、協議会の愛知氏がオブザーバーとして参加している。03年2月に民主党から「環境教育振興法」が提出され、与党も提出かとの新聞報道もあったが、まだまだ環境教育の幅など省庁や党派の調整があり、簡単には運びそうにないのが実情である。

主な質疑、意見など
☆ 「持続可能な社会」「持続可能な社会に向けた環境教育」について明確にする必要があるのではないか
→環境文明21では定義づけをし、ホームページなどで公開しているが、推進法ではあえて触れないで枠組み作りに的を絞った。みんなで「持続可能な社会に向けた環境教育・環境学習とはどんなことをやるのか」を考えることも、その第一歩。
☆ 実際に法律が導入された折にはどこが役所の窓口になるのか、
→環境省としたいが、学校関係では文部科学省、職場では経済産業省、その他多くの省庁との連携が求められる。
☆ 推進委員はどんな人がなるのか
→すでに地域で活動されている方や環境カウンセラーなど、また一定の研修などを行った人などである。
ホームページ:http://www.neting.or.jp/eco/kanbun/ (文責:広報部 佐藤)

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